膠芽腫と診断されてから主治医の先生やセカンドオピニオンに提供される情報に加え、家族や友人からも情報が送られて、大量の情報に圧倒されているかもしれません。
情報を見極めるのは大変かもしれません。まずは主治医の先生に相談をして頭の中を整理し、腫瘍治療電場療法も含めて「今何ができるのか?」「今何をすべきなのか?」についてできる限り多くのことを学び、考え、選択してください。
初発膠芽腫の場合、可能な限り手術で腫瘍を摘出、術後にテモゾロミドを併用する放射線治療、その後テモゾロミドによる維持化学療法、という標準治療が確立されています。腫瘍治療電場療法はこのテモゾロミドによる維持化学療法を開始するタイミングで始めます。2017年12月、一定の基準を満たす医療機関において保険による治療が適用となりました。
再発膠芽腫の場合、可能であれば手術や放射線療法、化学療法などを行い、その後腫瘍治療電場療法による治療を開始します。ただし保険適用外で、自由診療となっています。
認定講習を受講した医師の下で腫瘍治療電場療法による治療が受けられます。もしもあなたの主治医の先生が腫瘍治療電場療法の処方医として認定されていない場合は、紹介状を書いてもらい、認定医を受診します。
アレイと呼ばれる電極パッド4枚を、頭髪をきれいに剃った頭皮に貼ります。アレイと本体を接続し、アレイを介して脳内の腫瘍細胞へ電場を印加することによって、腫瘍細胞の分裂を遅延または停止を促す治療法です。頭髪が伸びるとアレイと頭皮の間に空間ができ、それが抵抗となってアレイが正しく機能しなくなるため、アレイ交換の度に頭髪を丁寧に剃って、アレイを交換する必要があります。個人差がありますが、週2回程度交換します。ひとりでアレイを交換するのは難しいので、家族や友人、訪問看護師等のサポートが必要です。
機器の使用に関しては、デバイス・サポート・スペシャリスト(DSS)が24時間体制でサポートします。DSSは機器に関する質問などに答えたり、何時間治療を行ったか本体に記録されるログをダウンロードし、レポートを作成して、そのレポートを主治医に提供したりします。
治療は自宅で行います。治療しながら日々の仕事や家事を行い、外出や、主治医の先生の許可を得て旅行など楽しむことができます。
治療の際は頭髪を丁寧に剃ってアレイと呼ばれる電極パッドを貼りますが、ウィッグ(かつら)や帽子などを着用することが可能です。
基本的にアレイを貼付したまま飛行機へ搭乗して移動することができます。搭乗前に必ず主治医に相談をします。
監修:埼玉医科大学 名誉教授 松谷 雅生先生
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